本日は演衆やむなし第四回公演にようこそお越しくださいました。
今回は、劇作家小川未玲さんの脚本による「お勝手の姫」をお届けします。

舞台は老ギャルソンが給仕するレストラン。誰とも結婚する気がない男と、相手がどんな人でも結婚するつもりの女。この二人の奇妙な見合いのシーンから始まります。

そこに現れるのは、ジョルジュという召使いのような男を連れたお姫様。
お姫様ときくと、女の子なら誰もがいちどは憧れて、何でも望みが叶う幸せ者のイメージですが、このお姫様はどうも様子が違うようです。

非現実的にも見える登場人物や場面設定ですが、私たちにとって身近で切実な物語が展開します。

上演にあたっては、アメリカの詩人Norma Cornett Marek(ノーマ・コーネット・マレック)の詩、『Tomorrow Never Comes』(邦題『最後だとわかっていたなら』/訳:佐川睦)もモチーフのひとつです。あなたと過ごす時間がこれで最後なのだとわかっていたなら、わたしはもっとこうしただろうに。

あなたと過ごすこと、明日が来ることは、当たり前ではないのに、私たちはいつも勘違いしてしまうようです。

演衆やむなしがお届けする「お勝手の姫」。どうぞごゆっくりお楽しみください。

演出 中埜浩之

※演衆やむなし第四回公演「お勝手の姫」(2017年6月27日〜30日/福井 北ノ庄クラシックス)当日パンフレットより

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